どうもパケです
今回は「必要な情報を手に入れるプロのコツ (祥伝社黄金文庫)」のご紹介です
- ブログやYouTubeでやりたいことがあるけど、調べ方がわからない
- 一応、調べたけど、ありきたりな情報しか集まらない
- 検索のプロって、どうやって情報を得ているのか知りたい
「必要な情報を手に入れるプロのコツ 」は、2011年に同じく喜多あおいさん著の「プロフェッショナルの情報術」を改題し、加筆、修正のうえ2018年に文庫化されたものです
この記事の目次(タップして読みたいところへ)
喜多あおいさんはテレビ番組リサーチャー
テレビ番組は、様々な情報から作られています。さらに、テレビで放送する上で情報元がいい加減では大問題です。
そんなテレビ番組を支えるのが「テレビ番組リサーチャー」という職業です。
テレビ番組リサーチャーとはバラエティー、クイズ、ドラマなどの番組制作者からの依頼により、番組制作の為に必要な情報を集めて、提供するのがお仕事です
喜多あおいさんは、「お願いランキング」という番組で「リサーチ界の猛女(もうじょ)」と評されたほど「調べる」ことにおいてエキスパートな方です。2014年には「放送ウーマン賞」を受賞されています
プロの「調べる」とは何か?
何かを調べたり資料を作成したりする際に、皆さんはどうされていますか?
”下調べもせず、作戦も立てずに「とりあえず図書館へ」「まずはネットで検索」は、時間と労力のムダ。プロは決してやりません。”ー
「必要な情報を手に入れるプロのコツ(祥伝社黄金文庫),2018年,p23」喜多あおい著
ついやりがちな行動かと思いますが、
- とりあえず図書館へ
- まずはネット検索
このような行為には落とし穴があるというのです
忙しい中での調べ物や資料作成は、効率的に、かつ正確に行いたいですよね
- 効率的、かつ正確に情報を得るためにはどうするか
- プロが使っているネタ取りのためのソース
- 情報力を身につける習慣
本書は、これらの方法などをわかりやすく解説していただいています
本書のポイント1:リサーチの原則は「網羅と分類」
”調べものや検索の手順は「網羅」を経て「絞り込み」へいくというのがセオリー。つまり、いきなりズバリ、ストライクだけを探すことから始めないということです。”ー「必要な情報を手に入れるプロのコツ(祥伝社黄金文庫),2018年,p34」喜多あおい著
リサーチでの失敗の中で、とりこぼしをする、ということがあります。
自分が欲しい情報ばかりを考えるがあまり、それ以外の有効な情報を知ることができなかった・・
この失敗を防ぐために、文字通り大きな網を投げるように「網羅」という過程が必要だと述べられています
本書のポイント2:ネタ取りでの5つの基本ソースとは?
” 書籍→新聞→雑誌→インターネット→対人取材
という、この順番でソースに当たることが、非常に重要なのです”ー「必要な情報を手に入れるプロのコツ(祥伝社黄金文庫),2018年,p63」喜多あおい著
なぜこの5つ?なぜこの順番?という疑問にも、読み進めることで納得することができました。
まずは書籍という点について、ポイントは
- 書籍が包括的な情報が載っていること、発信元が明らかなこと、有料であること
- タイトルから情報の「切り口」を探れること
が重要であると述べられています
書籍が様々な過程を経て世に出ているものだと考えると、有益なものであることは頷けますね
では「切り口」を探るとはどういうことでしょうか?
試しに、Amazomで本の検索欄に「パスタ」と打ち込み検索すると
- 「おうちでかんたん 世界一おいしいパスタ」
- 「ごはんに! パスタに! パンに! いつもの料理がおいしくなる! ふりかけの本」
- 「四季を味わう にっぽんのパスタ 料理の本棚 (立東舎)」
- 「パスタマシンで麺道楽―うどん、中華麺、韓国風冷麺、もちろんパスタ!」
- パスタでたどるイタリア史 (岩波ジュニア新書)」
上の5つは言い換えると
- パスタを家で作る方法
- パスタとの意外な組み合わせ
- 日本のパスタ
- パスタマシンの活用法
- パスタから見る歴史・・
「パスタ」というキーワードだけでもこれだけ「切り口」が存在します
このようにタイトルを眺めることで、切り口のアイデアを探ることができ、さらには誰に取材すれば良いかも探ることができる
書籍にはこのような有益性があるんですね
その他のソースに関しても、その特性や活用法、具体例もありたいへん参考になりました
本書のポイント3:情報に強くなる方法って?
リサーチ界の猛女、である喜多あおいさんは、普段から情報力をアップする為に普段の生活から意識していることがあるそうです
デパートでは全フロアを歩く
目的のものだけ買って帰るのではなく、何が流行っているのだろう、あの行列は何だろう・・日常には、情報は豊富に存在していることを意識しながら行動することが大切とのこと
そして、私が一番印象に残った喜多あおいさんの習慣が
固有名詞で話すこと!
”何気ない会話でも話していて楽しい人、盛り上がる人とそうでない人がいると思います。その分かれ目は、固有名詞で話しているかという点です。”ー「必要な情報を手に入れるプロのコツ(祥伝社黄金文庫),2018年,p200」喜多あおい著
例を出すと
- 「コンビニ」というのではなく「ローソン」という
- 「紅茶」というのではなく「アールグレイ」という
- 「ケーキ」というのではなく「バスクチーズケーキ」という
ということです
このことにより、相手に鮮明な映像を与えることができ、さらには、話の信憑性を増すことにも繋がります
私は、お笑い芸人さんが大好きなのですが、やはり、面白い芸人さんはもれなく固有名詞が多く出てきます
「King Gnuの歌い出しくらい繊細」千鳥 ノブさん
「ばくだん岩の歯並び」霜降り明星 粗品さん
「イースト菌怒ってきますよ!」フットボールアワー 後藤さん
どれも秀逸です!
「面白い人」てどういう人なんだろう?と疑問に思ったことがありましたが、喜多あおいさんが「固有名詞の多さ」という、一つのモノサシを与えてくれました
リサーチでも同じく固有名詞のない資料では、あまりイメージを刺激しないため、作り手にも、創作意欲が湧いてこない、つまり「面白い」資料にならないのだそう
普段から固有名詞を多く使うことが情報力をアップするための秘訣なんだそうです
「必要な情報を手に入れるプロのコツ」を読んで
「調べる力」は、人生のどの場面においても重要だと思います
受験勉強を効率よくする方法、友達と仲良くする方法、女の子に喜ばれるお店探し、会社でのプレゼンテーション、 SNSでみんなに見て欲しい・・
「調べる力」を身につける為に、これほどわかりやすく、かつ、すぐに実践できる具体例を挙げてくださっている本は、他にあまりないのではと思います
私は、調べ方がわからなくなったら、よくこの本を見返しています。私にとってはバイブルと言っても過言ではないほど、とてもありがたい本です
「調べること」が好きになりました!もっといろんな情報を得て発信していけたらと考えています
最後まで読んでいただきありがとうございました
ではでは